手紙とムービーで綴るおいしい畑探訪だより[vol.3]
自然栽培農家さんを訪れることがライフワークのChinatsuさんから、出不精の「まんぷくベジ」栗田へ。
農作業をお手伝いしながら、会話しながら、おいしい野菜や加工品を見つけた時間が、手紙とムービーで届きました。
育てる気持ち、伝える気持ち、いただく気持ち。
“おいしい野菜”がみんなをつなぎ、やさしい時間を紡ぎます。
今回は千葉県袖ケ浦からお届け!
栗田さんへ
栗田さんも、生姜の甘酢漬けと一緒にビールを飲んだのですね!
今度一緒においしい野菜をおつまみに、おいしいお酒を飲みましょう〜
ジャージ姿で帰ったら、妹にびっくりされるわけでも笑われることもなく、冷めた目で見られました。
姉と違ってクールで落ち着いている妹です(笑)
この間、千葉県袖ケ浦にある「しまむらファーム&ガーデン」にお邪魔しました。
島村富士美さんとは1年半ほど前から仲良くさせていただいていて、お手伝いというより、お互いの都合が合ったときに私がお茶をしに行っているところです。
今回は、私がこのファームに通う理由とともに、富士美さんの人柄と、「しまむらファーム&ガーデン」の魅力をお伝えできればと思います。
この日は都内で仕事が終わった後、どうしても海に行きたくて、終電で九十九里へ行きました。そのまま茂原でお世話になっている居酒屋のママの家(今度紹介しますね!)に泊まって、いつも借りている軽トラに乗って袖ケ浦市へ。
「しまむらファーム&ガーデン」に到着すると、「あらっ!ちー!おかえり〜」と、島村さんが出迎えてくれました。
このチャーミングでかわいらしい島村さんを見るだけで、何だか癒されます(笑)
ここで少し島村さんの紹介をしますね。
島村さんは、11年前に横浜市から袖ケ浦市に移住し、自然に近い形で微生物と仲良くしながら(無肥料無農薬)、ハーブやエディブルフラワー、それからペコロスを育てています。
ハーブに関しては中学生の時から育てていたそうで、もう40年目になるとのこと。
そうそう、旦那様も一緒に農業をされています。現在、アグリコメンテーターとしても活躍するbayfmの人気DJ・島ちゃんこと島村幸男さん!
千葉県で老若男女問わず幅広い世代から支持される ”芸農人”です。
幸男さんもパワフルで、話すだけで元気が出るんだよなぁ〜(笑)。
島村さんのところにお邪魔すると必ず最初に出てくるのが、こちらのハーブティ。
一つ一つ丁寧に説明してくれながら、数種類のハーブとエディブルフラワーをブレンド。ゆっくり回しながら話しかけるようにお湯を注ぎ、蒸らし、そしてできあがったハーブティを「はい、どうぞ召し上がれ〜」とやさしく目の前に置いてくれました。
飲む瞬間に香るハーブの香りと、飲んだ後のほんのり感じる甘さに、心がすごく和んで思わず深いため息。
ここ最近で一番気が緩んだ時間だったな。
今思うと、いっぱい話したいことや相談事があったはずなのに、しばらくボーっとしていました。
そして一息ついた後、島村さんがハーブやエディブルフラワーの案内をしてくれました。お邪魔するたびに、自然の原理によって少しずつ形が変わる農園を案内してくれます。
「この子はね、撫でてあげるとすごく良い香りがするのー」
「この子はね、ちょっと甘くて優しい味がするんだよー」
まるで自分の子どもの性格を私に紹介してくれてるように話す島村さん。
島村さんの話し方と植物に対する触り方で、しまむらファームの植物たちは丁寧に大切に育てられていることがすごく伝わります。
私が「しまむらファーム&ガーデン」の中で特に好きな場所はここです。
実はこの場所だけでも数十種類の植物や野菜が存在しています。
2枚目の写真の中には、よく見ると玉ねぎや青ネギが隠れてます!
他にも白菜やゆずまでも隠れています!
ちなみに島村さんは、ここでは落ち葉を拾うことしかしていないそうです。
この広場を前に、島村さんが素敵なお話をしてくださいました。
「ここはさまざまな植物が共存している場所。違う植物だけど、たまたま気があって一緒にいて、そして月日が経つごとにお互いが欠かせない存在になっているんだよ。ここには無駄なものが何もない。何か一つ欠けるだけで、バランスが崩れてしまう。私は落ち葉を拾うぐらいで、後は自然の力とこの子たちの力でのびのびとさせてあげるだけなのよー」
実際に島村さんは、拾った落ち葉たちも、島村さんは落ち葉を積み重ねて堆肥にしていました。
私は、これからの野菜が無肥料無農薬でも育つような環境をしっかり整えてあげることが大切だと思っていたんですけど……。
植物は人間と同じように、自分で住みやすい環境を作ることができる。そのことを理解した上で、人間はほんの少し力添えをするくらいの感覚がすごく大事だなと気付きました。
私にとってこの広場は、すごく美しくて神聖な場所です。
行くたびに少しずつ形が変わっていて、新たな気づきを得ることができます。
自然と人間の共存が実現しているような、本来の地球の「あるべき姿」がここにある気がします。
私がここに来たくなる理由はそこで、人生のヒントやアドバイスをこの広場の自然が教えてくれるからです。
そして、その自然からのヒントに私が気づくように、島村さんの言葉が後押ししてくれるような感じがしています。
私の軸となっている感性や考えがここに全て詰まっているので、原点に立ち帰る思いで、これからも自然からいろいろ学びたいなと改めて感じました。
そして島村さんとパシャリ。
ここで写真を撮るのは毎回恒例になりそうだなっ。
ちなみちょうど1年前の写真がこちら。
この頃よりも成長できてると良いなぁ〜笑。
いろいろな出会いに恵まれていることに感謝です!
最後に島村さんからハーブティとお芋、そして幸男さんのラジオ番組で制作したエコバッグをいただきました。
いつも忙しいであろう栗田さんに(頭抱えている姿が想像できます。笑)、こちらのハーブティを送ります。
お仕事の合間に、このハーブティで温まって癒されてください。
Chinatsuさん
ハーブティ、朝晩の冷え込みが強くなってきたので、寝る前にホットでいただきました。
夜になってから考え込みすぎる癖が、ふっと和らいだような気がします。
そうそう、ハーブつながりでいうと、レモングラスと緑茶のブレンド、飲んだことありますか?
すっきりしたコンディションで仕事が進められるので、
デスクワークをするときにガブ飲みするのがおすすめです。
緑茶は釜炒りが合いますよ。
さてさて。緊急事態が明けて以降、この秋からはとても忙しそうでしたね。
なかなかお手伝いに行けなかっただけに、久しぶりの畑は、気持ち良さひとしお、だったのではないでしょうか。
うららかな午後、さまざまな植物や土の匂いに囲まれて、なじみ深い方と一緒に「神聖な」とまで思っている「この場所」に。
いいなぁ。
そして、「この場所」には、愛称がないんですね。そのことも素敵だなと思いました。
今って、短くて分かりやすくてキャッチーなほうが映えるから
すぐにネーミングしたくなるのですが(職業病なのかもしれません)、そういうことばっかりじゃないんだよね。
「植物も、人間も、自分で住みやすい環境をつくることができる」かぁ。
そうだね。
自分でつくっていく力を、見限っちゃいかんよね。
地球ほど大きなことに向き合ってはない私には、日々格闘している子育てに通じたことを伝えられた気がしました。
ありがとう。
分かりにくくても、映えなくても、ゆっくりと、着実に、これからも農家さんのところに通い続けてください。
栗田より
「しまむらファーム&ガーデン」
Facebook :https://www.facebook.com/Shimamuragarden/
Instagram:https://www.instagram.com/shimamurafarmgarden/
WRITER
宮崎県出身。女優を目指して大学進学と同時に上京。大学時代に八百屋で働いていた経験から、自然栽培にたどり着く。現在はフリーランスでモデルやライター、自然栽培農家さんのお手伝いなど、幅広く活動。「まんぷくベジ」では生産者さんを訪れるなどアクティブな活動からの発信に挑戦する。
Instagram iD @chinatsu_veg