春の訪れを感じる山菜、ふきのとうやナズナ、ノビル… おいしく手軽に食べられる、レシピや調理のコツとは?

まんぷくベジ座談会 〜4月編 vol.1〜
【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】

野菜好きが集まる、まんぷくベジ編集部。「最近、お店で〇〇が並びはじめたよね」「今って、どんな野菜に注目してる?」など、野菜談義は尽きません。そこで、野菜ソムリエで管理栄養士でもある小島香住さんを交えて、編集部メンバーがどんなトークをしているのか、毎月ご紹介。

今回の座談会は、春の訪れを感じさせてくれる野菜の代表格、山菜について。意外にも、身近な場所に生息していたり、スーパーでもこの時期には手軽に入手できる山菜ですが、実際にはどうやって食べていいのかわからない人も多いのでは?そこで、山菜をおいしく食べるための調理の工夫やコツについてトークしてみました。

<座談会参加者>

icon
小島香住さん
野菜ソムリエプロ&管理栄養士。食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は幼稚園の男の子の育児をしながら、WEBサイトやInstagramで野菜の情報を発信。セミナー講師としても活動している。「まんぷくベジ」メンバー。

 

icon
介護食にも興味あり、育ち盛りのママでもある くりた
icon
トレンドに敏感でありたい、時短料理を目指す あり
icon
夫の野菜嫌いをどうにかしたい、敬食ライター あじさん
icon
フランスの食文化に詳しい、フレキシタリアンでもある ゆきこ
icon
加賀や京、鎌倉野菜などに興味津々 ささか
   

 


 

パスタやオイル漬け、アヒージョにも!山菜で春の味わいを

ふきのとうの天ぷら

 

icon
あり
 
関東では桜も満開を迎えて、すっかり春ですね!春といえば、山菜の時期でもありますよね。
icon
小島さん
息子の幼稚園へ行く通り道に、ふきのとうがぶわ~っと出ている場所があるんです。それを息子が見つけて、「食べたい、食べたい!」って。さすがにそれを摘んでは食べられないので、「スーパーで買って食べようね」と話していました。

※公園などでの採取は条例で禁じられていることが多いので確認を!
 
icon
小島さん
icon
くりた
 
先日、職場仲間の小学生の息子さんから、彼女の携帯に電話がかかってきて、「学校でふきのとうを採ったから、今夜天ぷらにして!」と言われたみたいで。彼女はちょっとテンパってました(笑)。「くりたさん、ふきのとうの天ぷら、作ったことあります?」って。
icon
あり
 
ふきのとうの天ぷらは定番だけど、ちょっと難易度が高いですね……。
icon
くりた
 
天ぷら以外に、ふきのとうのレシピはどんなものがありますかね?     
icon
小島さん
ふきのとう味噌もおいしいですよ。ふきのとうを刻んで炒めて、味噌やみりん、砂糖で味付けして作るんです。ごはんにもよく合います!
 
icon
小島さん
icon
あじさん
 
ペペロンチーノにも合うみたいですよ。                   

 

山菜入りペペロンチーノ

 

icon
くりた
 
調べてみると、ふきのとうのオイル漬けを作って、それをパスタなどに使うのもありみたいですね!
icon
小島さん
ふきのとうって少しアクっぽさがあるので、それをオイルでコーティングすると、食べやすくなると思うんです。だから、オイル漬けとか、ペペロンチーノにするのは、理にかなっていますね。
 
icon
小島さん
icon
あじさん
 
そう考えると、ふきのとうを天ぷらにするのも、そういう理由なんですかね。
icon
小島さん
食材を揚げることで、甘味が引き出されたり、苦味が感じにくくなったりするんです。よく、野菜嫌いの子どもに野菜を食べさせたいときに、揚げて調理する方法があるのですが、それと同じですね。
 
icon
小島さん
icon
あじさん
 
あとは、アヒージョに芽キャベツを入れるような感覚で、ふきのとうを入れるのもいいかもしれないですね!ほかにも、味噌汁とかポテサラにも使えるみたいですよ。
icon
ゆきこ
 
ふきのとうって、意外といろいろな料理に使えるんですね!                                            

 

 

都内でも採れて、出汁も出るってホント!? 山菜のおもしろさとは

ノビル

 

icon
あじさん
 
山菜って独特の香りや苦味があるじゃないですか。それが、冬の間に体に溜まった老廃物を、山菜の苦味が排出させてくれるって聞いたことがあります。
icon
ささか
 
春の七草が有名ですが、山菜や野草には、薬膳的な役割があるのかもしれないですね。そういえばこの前、専門家の方と一緒に、ノビル・ナズナ・カラスノエンドウの野草採りをしました。それが、ノビルなんて、都心の公園や家のそばにも普通に生えている からびっくり(※)。そして、どれもすごくおいしかったんです~。

※公園などでの採取は条例で禁じられていることが多いので確認を!
icon
くりた
 
山菜、その辺に生えていても見分けるのは難しそうですね。                                          
icon
ささか
 
見分けるポイントはいくつかあるみたいですが、初心者は、専門家や詳しい人と一緒に採るのが基本ですね。それと、意外だったんですが、ナズナは出汁が出るんですって。ナズナとしいたけを一緒に煮出すと、おいしいお出汁が出るらしいです。それから、ノビルを刻んで一晩醤油漬けにしたものを合わせると、ラーメンのスープにもなるそうですよ。
icon
あり
 
野菜で出汁を取ったラーメン、味わってみたいです。                                                

 


 

若い芽をいただく山菜は、ちょっぴり苦味のある味わいが特徴。そこで、オイル漬けにしたり、天ぷらで揚げることで、苦味が少し苦手な人でもおいしくいただけるのです。

新年度や新生活がスタートしたばかりで、どうしても体調を崩しがちになってしまう時期だからこそ、旬のものを味わって、心も体もいたわってみましょう。ぜひみなさんもこの春は、山菜を食卓に取り入れてはいかがでしょうか。

WRITER

内田あり
Ari Uchida

フリーランスの編集ライター。食・子育て・住宅・インテリア・植物・ガジェットなど多岐にわたるジャンルで、ムックや雑誌、フリーペーパー、WEBコンテンツなどで執筆。高校生と中学生の2人の娘をもつ母であり、子どもたちの野菜嫌いを克服させるべく、献立に頭を悩ませる日々。野菜不足になりがちなので、毎日の食卓には手作りのピクルスを添えるよう心がけている。