2024.06.12
まんぷくベジ座談会 〜6月編〜
【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】
【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】
野菜好きが集まる、まんぷくベジ編集部。「最近、お店で〇〇が並びはじめたよね」「今って、どんな野菜に注目してる?」など、野菜談義は尽きません。そこで、野菜ソムリエで管理栄養士でもある小島香住さんを交えて、編集部メンバーがどんなトークをしているのか、毎月ご紹介。
6月に入り、ムシムシと汗ばむ日も増えてきましたね。そんな時は、食事で涼をとるのもおすすめ。ヤングコーンやレタスなど、旬の夏野菜についてトークしました。
INDEX |
・規格外だって、かわいくておいしい!その代表格のひとつがヤングコーン |
<座談会参加者>
小島香住さん 野菜ソムリエプロ&管理栄養士。食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は2歳の男の子の育児をしながら、WEBサイトやInstagramで野菜の情報を発信。セミナー講師としても活動している。「まんぷくベジ」メンバー。 |
介護食にも興味あり、育ち盛りのママでもある くりた
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トレンドに敏感でありたい、時短料理を目指す あり
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夫の野菜嫌いをどうにかしたい、敬食ライター あじさん
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フランスの食文化に詳しい、フレキシタリアンでもある ゆきこ
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規格外だって、かわいくておいしい!その代表格のひとつがヤングコーン
あり
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ヤングコーンが店頭に並んでいますね。先日、オーブンで焼いて、ひげまでおいしくいただきました!
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くりた
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ヤングコーンを最初に知ったのはたけのこと同じで、パックに入った水煮のもの。でも、たけのこの場合は3月になると、フレッシュな掘りたてが味わえるのを楽しみにしていました。それと同じことが、今まさにヤングコーンでも起こっていますよね。5月末あたりから収穫したての、ひげ付きの旬のヤングコーンが店頭に並ぶのを見るとウキウキします。
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小島さん
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たけのこもヤングコーンもそうなんですが、水煮として売られているものは海外産のものがほとんど。だから、フレッシュで国産のものを楽しめるのは、旬の時期だけなんです。
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小島さん
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あじさん
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ヤングコーンというのは、とうもろこしを間引いたものですよね。だから、旬の時期が短いんですね。
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小島さん
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そうです。以前は、直売所に行かないと入手しづらかったのですが、ここ2~3年でスーパーでも手に入るようになりました。しかも、ヤングコーンは価格もお手頃なのがうれしいですね。
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小島さん
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あり
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一般の店頭に並びはじめたのは、消費者側も注目しはじめたということもあるんですかね?
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小島さん
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前段階として、カフェやレストランのメニューで、見かける機会が増えたこともありますよね。サラダに、半割りにしてグリルしたヤングコーンが盛り付けられていたり。見た目もかわいいし、食感もいいしと、ヤングコーンの魅力に気付いた人が多かったのかもしれないです。
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小島さん
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ゆきこ
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たしかに、昔のヤングコーンのイメージって、決しておしゃれな感じではなかったですよね。中華炒めの中に、ぶつ切りが入っているのが定番でしたね。
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小島さん
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ヤングコーン、実は2回収穫できるんです。6月のこの時期に出てくるのは、とうもろこしができる前のもの。大きなとうもろこしが終わったあとにも、ちょろちょろと小さなとうもろこしが出てくるので、それがまたヤングコーンとして食べられるんです。
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小島さん
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くりた
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おもしろい!ヤングコーンって、いわゆる規格外野菜が注目されるようになったんですね。以前、小島さんから教えてもらった「きゅうりはかっぱ巻きを作る海苔のサイズにちょうど収まるように、あの長さでまっすぐなものが市場に出回る基本となっている」というお話、ありましたね。あのとき、「規格」の実体に驚いた記憶があります。
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小島さん
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規格外野菜って、訳ありとか、味が悪いとかそういうことではなくて、単純に「規格」と呼ばれる長さや形におさまらない野菜ということなんです。ヤングコーンのように、規格外野菜だとしても、こうして十分においしく味わえるということも知っておきたいですよね。
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小島さん
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あじさん
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ヤングコーン、天ぷらにして食べたいです!とうもろこしだと、ボロボロして調理しにくそうだけど、ヤングコーンなら丸ごといけそう。
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あり
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ピクルスにしてもおいしそうですよね。私は、ズッキーニやオクラなどの夏野菜とチキンと一緒に、オーブンに入れてグリルにしちゃいます。
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くりた
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お味噌汁はどうですかね?スープには絶対合いますよね。
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あじさん
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ひげも味わいたいから、それこそ、お味噌汁に入れてもいいかもしれないですね。
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旬のレタスはただの飾りじゃない。シャキシャキ食感にこだわるべし!
くりた
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最近、やわらかくてひらひらした形の、結球しないフリルレタスがすごく増えましたよね。
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小島さん
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工場で栽培されるレタスが増えてきていて、それは、フリルの形じゃないと栽培ができないというのもあると思うんです。工場栽培のものは洗わなくても食べられるという種類もあって便利なんですよね。
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小島さん
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あり
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お弁当を毎日作るので、フリルレタスはすごく重宝しています。レタスって、お弁当には少し使いにくいんですが、フリルレタスのヒラヒラがお弁当に入ると、見栄えもよくなるんですよね。それで、最近人気が出てきたのかなと思いました。
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あじさん
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うちの夫は、お弁当におまけ程度に入ったレタスとか、サンドイッチに一枚ペロンと入ったレタスが、ダメみたいなんですよね。時間が経つと、しなっとする感じがとくに苦手みたいです。そんな話を聞いていたら、私も最近、飾りにと一枚だけレタスを入れるのも、いらないかな?なんて思ってきて(笑)。
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くりた
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そういえば、専門書『ハンバーガーの発想と組み立て』で、レタスについて書かれていたのを思い出しました。美味しさの追求によって扱い方が違っていて、お店それぞれの方法が書いてあるんです。おいしいハンバーガーにするためには、レタスの量がある程度必要だし、レタスを折って何層にもすることで、噛んだときの食感を大事にするということだと思います。
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あじさん
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せっかくなら、シャキシャキのおいしいレタスが挟まったものを食べたいですよね。きっと、野菜嫌いの夫は、そういうところに敏感だったんでしょうね。
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あり
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残念つながりですが、レタスの茎に近い部分って、ちょっとかたくて、少し苦味もあって、そこに当たると少し残念ってなります(笑)。加熱するといいんですかね?
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小島さん
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葉っぱの先は生で食べて、茎に近いところは加熱するなど、使い分けるという手もありますね。でも、丸ごとサラダにするなら、葉っぱの先のやわらかい方は大きめにちぎって、茎に近いかたい部分は細か目にちぎるのがいいですよ。パリッとしているので、手で簡単に細かくできます。
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小島さん
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あり
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なるほど、大きさを変えるといいんですね。ところで、レタスを加熱するのもおいしいですよね。私は、レタスチャーハンぐらいしか思いつかないですが。
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小島さん
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ロメインレタスは加熱調理に向いていますよ。はくさいのようにざく切りにして、ソテーしてもすごくおいしいです。加熱レタスの食べ方って、もっと増えたらいいなと個人的に思っています。
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小島さん
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くりた
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じゃあ、レタスもお味噌汁に…(笑)!パンの朝食に合わせるときには、ほんの少しバターを乗せるとおいしいです。
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あり
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それ、おいしそうですね!今度やってみます。
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しょうがの旬、実は冬って本当!?初夏に新しょうがが出回るワケとは
くりた
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今年も待ちに待った、新しょうがの季節がやってきました!で、新しょうがについていろいろ検索していたら、実は本当の旬は初夏ではないと知って......。私、だまされてるの?なんて、もやもやしてました(笑)。
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小島さん
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よくすりおろしで使うようなしょうがは、本来冬にとれるんです。なので、若いうちにいただく新しょうがは露地ものであれば11月が旬。ただ、うめやらっきょうなど漬け込み仕事って6月に行う人が多いので、農家さんたちがハウスものの新しょうがをこの時期に合わせて出荷しているんです。その方が売れるから、ですね。
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小島さん
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くりた
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なるほど~、そういう理由があったのですね。まさに去年の今頃、新しょうがでジンジャエールを作ったり、大量のガリを作ったりしていました。それを一年かけてせっせと食べて、まさに先週、食べきったところです。で、いよいよ今週末あたりにも、「さあ、今年も作るぞ」って感じです。
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あり
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露地ものとハウスで栽培されたもので、味が違ったりするんですか?
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小島さん
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トマトがハウスと露地ものでそんなに味が違わないように、新しょうがも違いはないです。
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小島さん
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あじさん
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高知産など一般的によく見かけるしょうがと、ピンク色をした新しょうがは、違う種類なんですか?
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小島さん
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一緒です。あれは、天然の色素で漬けられているからピンク色をしているんです。新しょうがの先っぽに赤い部分があるのですが、それを一緒に漬けると、ほんのりピンク色になりますよ。
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小島さん
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くりた
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そうそう!キレイなピンク色に漬かると、ちょっとうれしいんですよ。私、ピンクのガリが作れた!みたいな。この時期に新しょうがが出回るようになったのは、私のように、漬け込み仕事が好きな人たちがウキウキしはじめる時期に出荷してくれているからなんですね。とりあえず今週末は、漬け込みで忙しくなりそうです。
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野菜選びは、その見た目で選んでもよし、食感で選んでもよし、味わいで選んでもよし!選び方や楽しみ方は、人それぞれのようです。大事なことは、その野菜の一番おいしい時期や、フレッシュなものが出回る時期を知っておくこと。ぜひ、まんぷくベジで毎月繰り広げられる、お野菜座談会を参考にしてみてくださいね。
WRITER
内田あり
Ari Uchida
フリーランスの編集ライター。食・子育て・住宅・インテリア・植物・ガジェットなど多岐にわたるジャンルで、ムックや雑誌、フリーペーパー、WEBコンテンツなどで執筆。高校生と中学生の2人の娘をもつ母であり、子どもたちの野菜嫌いを克服させるべく、献立に頭を悩ませる日々。野菜不足になりがちなので、毎日の食卓には手作りのピクルスを添えるよう心がけている。