ニラ、ニンニク、ラッキョウ、アサツキ(タマネギ)、ネギなど。
五葷とは
「五葷(ごくん)」と呼ばれ、においが強く、精力をつけると言われる野菜を避ける食のスタイルをご説明します。
オリエンタル・ヴィーガンと五葷の関係
「オリエンタル・ヴィーガン(オリエンタル・ベジタリアン)」と呼ばれている方は、ヴィーガンとして動物性食材を避けるだけでなく、「五葷」の野菜も避けて食事をしています。「五葷」とは、古来中国に伝わる自然哲学、五行思想(五行説とも)に対応する5つの野菜を指します。また五行思想とは、全てのモノは木・火・土・金・水の五つの元素からなる、という思想のことです。
地域や時代によってその5つの野菜は変わりますが、「五葷」とは主に
・ニラ
・ニンニク
・ラッキョウ
・アサツキ(またはタマネギ)
・ネギ
などの強い匂いがする野菜が該当します。
「オリエンタル(東洋の、東洋っぽい)」と言うくらいですから、東洋のヴィーガン・スタイルだと考えると分かりやすいです。「オリエンタル・ヴィーガン」を実践する理由は、先ほどあげた五行思想の考えにのっとって、身体への負担を避け、精神・心の安定を保つためだったり、宗教的な理由だったりします。
しかし、「オリエンタル・ヴィーガン」だけでなく、「ヴィーガン」「ベジタリアン」を実践している人の理由はさまざまで、一概には言えません。動物愛護や健康のため、宗教の関係など人それぞれ。また、厳格に実践する人もいれば、そうでない人もいます。
「食」の選択は、その人の価値観や生き方そのものだと考えられます。
オリエンタル・ヴィーガンの人との食事
まだまだ、日本の一般社会には浸透していない「オリエンタル・ヴィーガン」。
「オリエンタル・ヴィーガン」を実践している人や、「オリエンタル・ヴィーガン」の方と一緒に食事をする場合、レストランなどにあらかじめ相談してから訪れることをオススメします。
お店の人に、
「オリエンタル・ヴィーガンなのですが」
「五葷を抜いたメニューはありますか?」
などと聞いて、反応を見てみるといいでしょう。
一方、質問の意図が通じていなかったり、混乱した印象の返答が返ってきたりした場合は、
「ネギやニンニクなどを抜くことはできますか?」
と、具体的に食材の名前をあげて尋ねてみるか、別の店にトライしたほうがいいかもしれません。
ちなみに、日本にある野菜中心のレストランの中で、「オリエンタル・ヴィーガン」に対応したメニューを楽しみやすいのは、精進料理店と普茶(ふちゃ)料理店です。精進料理とは、仏教の教えにのっとった料理で、植物性食材だけを使って調理されています。普茶料理も精進料理の一つで、禅宗の一宗派・黄檗(おうばく)宗から伝わり、中国式の調理法や大皿で供するのが特徴です。
また、宿泊も考えているなら宿坊がオススメです。宿坊とは、寺院への参拝者用が宿泊する施設のことです。しかし、最近は菜食中心の食事を提供してくれるホテルや旅館も徐々に増えてきました。宿泊先へ予約する時に、菜食中心の料理にできるかどうか尋ねてみましょう。
以下、オリエンタル・ヴィーガン(ベジタリアン)にうれしい「五葷」フリーメニューがあるお店をご紹介しています。ぜひ、お食事の際にご参考ください。
オリエンタルベジタリアンに嬉しい五葷フリーメニューがあるお店 >
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