【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】
「野菜をバランスよく摂りましょう」といわれても、何をどう組み合わせていいのか分からないし、栄養面を考えるとさらにむずかしく感じてしまいますよね。厚生労働省が「健康日本21」の中で推奨している1日350gの野菜は、実際にどのように組み合わせることで、バランスよく摂ることができるのでしょうか。今回は、ぜひとも知っておきたい3つの法則をご紹介します。
野菜を「色」で分けてみる!
バランスを考えるときに、ぜひ注目したいのが野菜の「色」です。野菜は、大きく分けると5色に分類できます。
<野菜の色>
バランスよく摂ることを意識したい時には、この5色の中から最低3色を組み合わせてみましょう。
ちがう色を組み合わせることで、自然と異なる栄養素が摂りやすくなります。同じ色の野菜でも栄養素は少しずつちがいますが、色がちがうと色素成分なども変わってくるので、複数の栄養素を摂ることができるのです。
また、3色以上の野菜が入ると、お皿も華やかになるのでおすすめです。「色」で見分けるだけなので、栄養の専門知識がなくても取り入れやすいですよね。
野菜の「食べる部分」で分けてみる!
野菜はどの部分を食べるかによって、「葉茎菜類」「果菜類」「根菜類」と分類することができます。
<野菜の分類>
※出展:農林水産省「野菜生産出荷統計の調査対象品目」
根菜類は聞き慣れていると思いますが、葉茎菜類と果菜類に分けられることは分かりにくいかもしれません。葉茎菜類は、葉や茎を食べる野菜で、いわゆる葉物野菜のこと。ほかにも、茎を食べるアスパラやねぎなどもこの分類です。
果菜類は結実した実の部分を食べる野菜で、トマトやきゅうりなどです。“ぶら下がり野菜”と表現すると分かりやすいかもしれませんね。
根菜類は、ご存知の通り、根っこの部分を食べる野菜です。たまねぎは土の中にできていますが、食べているのは茎が肥大したものなので、根菜類ではなく葉茎菜類に分類されます。
少しむずかしいかもしれませんが、葉・実・根のどの部分を食べる野菜なのかの視点で野菜を取り入れられていると、栄養素の種類が増えて、自然とバランスがよくなりやすいです。
緑黄色野菜とその他の野菜は1:2での比率で
厚生労働省の「健康日本21」では、野菜は1日350g以上の摂取を目標としています。この数値は少しずつ浸透してきていますが、そのうち緑黄色野菜は120g以上の摂取が目標とされていることはご存知でしょうか?
野菜ならどんなものでも350g以上食べればよいということではなく、緑黄色野菜120g、その他の野菜230gで「1:2」の比率で摂ることを目標としています。
緑黄色野菜は色の濃い野菜というイメージがあるかと思いますが、β-カロテン量が600㎍/可食部100g以上という基準があります。
<緑黄色野菜とその他の野菜>
※1:トマトのβ-カロテン量は540㎍/100gですが、喫食機会(食べる機会)が多いため緑黄色野菜に分類されます。
だいこんや長ねぎなどは、メインで食べる白い部分は緑黄色野菜ではありませんが、緑の葉の部分は緑黄色野菜に分類されます。ほかには、なすやズッキーニなど、外見では色が濃い野菜でも、中が白いものはβ-カロテン量が多くないため、緑黄色野菜にはなりません。
すべてを覚えるのは大変なので、見た目の色の濃さでの判断が取り組みやすいでしょう。
野菜350gを計量できればよいのですが、毎日のこととなるとなかなかむずかしいですよね。
見た目の目安では、生野菜で両手いっぱい、加熱した野菜でも片手いっぱいです。そのうちの比率が、“緑黄色野菜:その他の野菜=1:2”になっているのが理想的なのです。
色や分類を意識して組み合わせを
野菜を1日350g食べるには、単純に量をクリアすればよいわけではなく、そのバランスがとても重要になります。「色」「食べる部位」「緑黄色野菜とその他」など、さまざま分類方法がありますが、大切なのはいろいろな種類を組み合わせて食べる意識をするということ。
たとえば、レタス(緑・葉茎菜類・その他の野菜)とトマト(赤・果菜類・その他の野菜)のサラダに何かプラスしようとした時に、ブロッコリー(緑・葉茎菜類・緑黄色野菜)ではなく、グリルしたれんこん(白・根菜類)にした方が、ちがう種類の野菜が組み合わられますよね。このように、野菜の組み合わせを意識していくと、自然とバランスよく摂ることができていくのです。
“バランスをよく摂る=専門的“と思い込まずに、野菜選びを楽しみながら、350gをおいしく食べていきましょう。
WRITER
野菜ソムリエプロ&管理栄養士。食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は1歳の男の子の育児をしながら、WEBサイトやInstagramで野菜の情報を発信。セミナー講師としても活動している。
「まんぷくベジでは、野菜や果物のすばらしさをたくさんの方に知ってもらうため、おいしく食べて、キレイで健康に過ごすための情報を発信していきます!」
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