2024.12.11
まんぷくベジ座談会 〜3月編〜
【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】
【野菜を毎日!まんぷくベジ350プロジェクト】
野菜好きが集まる、まんぷくベジ編集部。「最近、お店で〇〇が並びはじめたよね」「今って、どんな野菜に注目してる?」など、野菜談義は尽きません。そこで、野菜ソムリエで管理栄養士でもある小島香住さんを交えて、編集部メンバーがどんなトークをしているのか、毎月ご紹介。
徐々に春の気配が感じられるようになってきた3月。草花と一緒に野菜も芽吹く、この時期らしい春野菜の話で盛り上がりました。
<座談会参加者>
小島香住さん 野菜ソムリエプロ&管理栄養士。食品メーカーでの営業・商品企画開発・メニュー開発などの勤務を経て、現在は2歳の男の子の育児をしながら、WEBサイトやInstagramで野菜の情報を発信。セミナー講師としても活動している。「まんぷくベジ」メンバー。 |
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スタッフ4名 あり、くりた、ゆきこ、あじさん。「野菜350g」をまんぷくベジも提唱します!でも、実際に何に気をつければいいのかなど、疑問だらけ……。 |
大粒で固め。甘みと酸味のバランスが絶妙ないちごが今のトレンド
あり
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いちごが店頭にたくさん並んで、手頃な価格になっていますね。我が家では毎日のように食べています!
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小島さん
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先日、日本野菜ソムリエ協会が主催している『全国いちご選手権』が開催されて、私も審査員として参加してきました。全国から145品のエントリーがあって、その中で今年は、埼玉県産の「あまりん」が最高金賞を筆頭に、多く受賞していたんです。今、埼玉はいちご栽培にすごく力を入れていて、この「あまりん」もかなり注目されています。粒が大きくてキレイな円錐形、甘いのですが程よく酸味もあってバランスがいいんです。食べ飽きないのも特徴ですね。
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小島さん
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あじさん
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審査するのに40個近く食べたそうですね。微妙な違いを点数化するのは大変そう!
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小島さん
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見た目や断面の色、味わいなど、意外とバリエーションがあるんですよ。たとえば、夕焼けをイメージして、だいだい色がかった「ゆうやけベリー」という品種だったり、ワインを飲んでいる感覚のように柔らかくてジューシーないちごがあったり……。いろいろないちごがあって面白いですよ。
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小島さん
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くりた
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最近のいちごは、以前と比べてどう変わってきましたか?
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小島さん
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いちごって、そもそも輸送にとても弱いんです。それが、以前からの課題でもありました。それで最近のいちごは、輸送に強くなったり、容器と接触しても傷みづらいように品種改良が進んでいます。そして食感としては、ちょっと固めで、しっかりかじれるようなものがトレンドになっていますね。
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小島さん
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あじさん
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いちごが完熟状態だと、輸送の途中で潰れてしまったり、状態が悪くなりやすいので、わりと完熟する前で出荷されると聞きました。
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小島さん
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そうですね。完熟のギリギリ直前を見極めて、出荷されているようですよ。
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小島さん
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くりた
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昔って、いちごに牛乳をかけて潰して食べたり、練乳をかけて食べたりしていましたよね。あと、いちごをつぶす専用のスプーンってありましたよね!あれ、今すごく欲しいんですけど、なかなか売ってないんですよね~。
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あじさん
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やっぱり、いちごがそのまま食べてもおいしくなったから、専用のスプーンも無くなってきたのかもしれないですね。
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小島さん
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「あまりん」は、そもそも、いちご狩り用の品種だったんです。粒が大きくて、丸ごとかじって食べるとおいしいいちごなのですが、世の中的に、このような品種がどんどん求められるようになってきたことが、今回、賞を多く受賞した理由なんじゃないかと思います。
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小島さん
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あり
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これからますます、注目されそうですね。私たちも身近で手に入れて食べられるようになりますかね?
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小島さん
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百貨店では取り扱っているところはすでにあると思います。いつかの「あまおう」のように、いろいろな「あまりん」商品が出てくるかもしれませんね!
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小島さん
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ゆきこ
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しばらくフランスに行っていたのですが、フランスでは、いちごはもっと小粒でした。あと、日本のようにブランドごとに並んでいる感じではなくて、大きなバスケットにざっくり積まれて売られていましたよ。
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くりた
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面白いですね!フランス人はいちごをどうやって食べているんですかね?
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ゆきこ
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いわゆる、お店で食べるフランス料理では、果物を使ったスープやパスタなども見かけますし、いちごを使った料理も食べたことがあります。でも一般家庭では、いちごはそのまま食べることがほとんどだと思います。
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春を感じるフレッシュなからし菜や高菜の選び方
小島さん
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葉物系も旬を迎えていますが、今年は暖冬の影響もあって、葉物の成長がさらに早く、出荷が追いついていないみたいです。もともと、葉物系は回転がいい野菜で、すぐ作って、すぐ出荷できる野菜。例えばこまつなだったら、1シーズンで7回ぐらい出荷できるぐらいです。そんな状況もあって、葉物が市場に溢れてしまい、値段が下がっているんです。買う側としては、安くて助かりますけどね!
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小島さん
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くりた
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私たち消費者としては、たくさん食べて貢献したいですよね。ほうれんそうだって、1束を少しずつ使うんじゃなくて、2束3束をまとめて買ってしまい、1食で2束使 い切るぐらいの勢いで食べれば、1日野菜350gの目標にも近づけるんじゃないですかね。
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小島さん
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最近の葉物は、しっかり太く育っているものが店頭に並んでいる傾向があるので、ぜひ注目してみてください。こまつなも、「これ、チンゲンサイ?」っていうぐらいの成長ぶりですよ。
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小島さん
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あじさん
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先日、義理の母が高菜のお漬物を使って和歌山県の郷土料理「めはり寿司」を作ってくれたんです。通常は海苔で巻くところを、塩漬けした高菜の葉で巻かれたおにぎりのような料理です。高菜が加工品ではなく、束の葉物としてで売られていたそうで、一層風味豊かな味わいでした。
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小島さん
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春の訪れと共に、生のからし菜や高菜が市場に登場します。これらフレッシュな葉物に出合ったら、その生のおいしさをぜひ堪能してみてください。春らしい葉物の選び方に注目すれば、食卓が新鮮になります。
ところで高菜といえば、高菜の脇芽部分を「子持ち高菜」や「祝蕾(しゅくらい)」「つぼみ菜」と呼ぶのですが、最近はスーパーでも売られるようになってきました。多くの場合、6個入りパックで販売されています。
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小島さん
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あじさん
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なんだか、タラの芽に似た形ですね!葉物なら、わさび菜も旬でおいしいですよね。
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あり
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わさび菜、これまであまり食べたことがなかったのですが、この前はじめて買ってみたんです。調理の仕方があまりわからなかったので、ごま油と焼き海苔などを使って、チョレギサラダにしてみました。
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小島さん
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辛いのが苦手でなければ、サラダもいいですね。あとは初心者なら、天ぷらがおすすめです。刻んでかき揚げに入れてもいいですし、子持ち高菜はそのまま揚げても◎。わさび菜や高菜などはアブラナ科なので、油との相性がいいんですよ。
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小島さん
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あじさん
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こういう珍しい葉物に出合ったときに、あまりバリエーションを知らないので、ついおひたしで調理してしまうんです。おひたしにしてしまうと、見た目も味付けも、ほうれんそうとあまり変わらないような……。夫にも、違いがわからないと言われてしまって!
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小島さん
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それぞれの味わいのよさを楽しむなら、おひたしじゃない調理法にした方がいいですよ。おひたしにしてしまうと、どうしてもほうれんそうをイメージしながら食べてしまうので、葉物本来の苦味や辛味などが活かせないかもしれないですね。
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小島さん
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くりた
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春は、野菜の苦味を味わうのも、大人の楽しみ方らしくていいですよね!
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春のこの時期だからこそ、フレッシュなまま味わえる葉物類などの野菜が店頭に並びはじめます。見逃しがちですが、ちょっと意識してみるだけで、意外と身近なスーパーでも見つかる可能性も。見かけない野菜に出合ったら、ぜひ新鮮な気持ちで食卓に取り入れてみてはいかがでしょう。もしかしたら、新しいお気に入り野菜と出会えるかもしれませんよ!
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春キャベツ、菜花、クレソン。春に食べたくなる、カラフルなお野菜トーク |
WRITER
内田あり
Ari Uchida
フリーランスの編集ライター。食・子育て・住宅・インテリア・植物・ガジェットなど多岐にわたるジャンルで、ムックや雑誌、フリーペーパー、WEBコンテンツなどで執筆。高校生と中学生の2人の娘をもつ母であり、子どもたちの野菜嫌いを克服させるべく、献立に頭を悩ませる日々。野菜不足になりがちなので、毎日の食卓には手作りのピクルスを添えるよう心がけている。